■ 抄録・要旨
| 近年、都市部の気温が郊外に比べて高くなるヒートアイランド現象が顕在化しており、都市特有の「熱汚染」として埼玉県でも大きな社会問題となってきている。
そこで、ヒートアイランド現象の実態を詳細に把握し、今後の効果的な緩和対策を検討するため、県内小学校53校の百葉箱を利用し気温の連続測定を行うとともに、河川のクールアイランド・風の道効果について調査を実施した。
その結果、平成21年度の8月の平均気温は25.7℃となり、本調査を開始した平成18年度以降最も低く、猛暑日日数や、熱帯夜日数も少なかった。また、気温が高く気候が安定する8月中旬に県南部の河川(新芝川)を対象に河川とその周辺の気温分布を調査したところ、午後と夜間の調査では河川中心部の気温は周辺に比べ低く、クールアイランドが形成されていることが明らかとなった。
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